チチパスはベースラインから前に入れず、勝利への道を閉ざされる

ステファノ・チチパスはレッドグループの最終戦でアンドレイ・ルブレフと対戦し、立ち上がりに快進撃を見せました。しかし、第1セットは完璧だったものの、第2セット、第3セットはルブレフが取り、3-6、6-3、6-2で、ルブレフがトリノでの準決勝進出を決めています。
チチパスは「彼のショットは素晴らしかった」とルブレフを称える一方で、この試合でチャンスを逃したことを悔やんでいます。
「残念です。自分の方が良いプレーができている感触がありました。今日はボールをうまく扱えて、よりクリエイティブになれている気がしていました」と試合を振り返っています。
「ルブレフは勝つためのツールをいくつか持っていますが、今日はそのツールを駆使して勝利をつかんだのだと思います」。
ルブレフは第2セットの出だしにいら立ちを見せた場面もありましたが、ファイナルセットではチチパスに付け入る隙を与えませんでした。チチパスはルブレフにブレークを2度許し、5-2とリードされたまま最終ゲームを迎えました。
ルブレフはベースライン近くにポジショニングしていたため、チチパスはメドベージェフ戦で45回も使ったネットに出る攻撃を実行することができませんでした。
「相手がベースラインの近くに立っていると、ネットの前に出る時間が短くなります。今日は2回しかネットに出なかったと思います」。
「それで試合が変わったとは思わないですが、もう少しネットに出るようにすればよかったかもしれないですね。彼は前回の相手よりもパワフルなショットを打ちます。パッシングショットもうまいと思います。それが私が今日のようなゲームプランを選んだ理由です」。
チチパスは今季の成績を61勝24敗とし、ツアー最多の試合勝利数でシーズンを終えることになります。現在、チチパスは Pepperstone ATP ランキングで3位につけていますが、カスパー・ルードが決勝に進めば、チチパスを抜いて上位につく可能性もあります。
チチパスはトリノの戦績次第ではカルロス・アルカラスを抜き、Pepperstone ATPランキング1位に可能性がありましたが、初戦でノバク・ジョコビッチに敗れ、その望みは絶たれました。
それでもチチパスはトップ3でシーズンを終えるというプレシーズンの目標を達成する位置につけています。
「今年の目標でした。前年末に肘を痛めたこともあって、まだ達成できるとは思っていませんでした。でも、今年の初めにいくつか良い成績を残せたので、今年こそはトップ3に返り咲くことができるかもしれないと思っていました」とチチパスは話しています。
2023年のシーズンを前に、チチパスは、オフシーズンのトレーニングに明確な優先順位を持っています。「プレシーズンの目標は、おそらくリターンをもう少し安定させることです。なぜなら、もし自分のゲームのその部分を改善することができれば、相手によりダメージを与えられると思うからです」。