イタリアのシナーが PIF ATPライブレース・トゥ・トリノでライバルに迫る

ヤニク・シナーは、日曜日にカルロス・アルカラスを破ってウィンブルドンのタイトルを獲得しただけでなく、 PIF ATP年末ランキング1位をめぐる熾烈な争いにも火をつけました。

アルカラスは、年末ランキング争いの指標となる PIF ATPライブレース・トゥ・トリノで、1,540ポイントのリードで首位をキープししたままウィンブルドンを後にしましたが、シナーが芝のグランドスラムを制したことで、その差は大きく縮まっています。

もし、アルカラスがシナーを破ってウィンブルドン3連覇を果たしていれば、両者の差は2,940ポイントに広がっていたはずでした。しかし、ウィンブルドンではシナーが勝利。シナーがアルカラスを1,400ポイント追い上げ、北米のハードコートシーズンを迎えることになります。

PIF ATP ライブレース・トゥ・トリノ

プレーヤー ポイント
1) カルロス・アルカラス 7,540
2) ヤニク・シナー 6,000
3) ノバク・ジョコビッチ 3,380
4) アレクサンダー・ズベレフ 3,280
5) ジャック・ドレーパー 2,940
6) ロレンツォ・ムゼッティ 2,610
7) テーラー・フリッツ 2,465
8) ベン・シェルトン 2,210

現在、年末ランキング1位争いは、アルカラスとシナーのふたりにに絞られた状況です。ライブレースの3位は、3,380ポイントのノバク・ジョコビッチですが、2位のシナーに2,620ポイント差、1位のアルカラスには4,160ポイントの大差をつけられています

アルカラスは、ウィンブルドンで準決勝に進出したことにより、2025年の Nitto ATPファイナルズ出場権獲得の一番乗りを果たし、11月のシーズン最終戦で初優勝を目指します。今季2つのグランドスラムタイトルを獲得したシナーも、出場権獲得は目前です。

ライブレースのトップ8選手のうち3名は、まだ Nitto ATPファイナルズの出場経験がありません。5位のジャック・ドレイパー(2,940ポイント)、6位のロレンツォ・ムセッティ(2,610ポイント)、8位のベン・シェルトン(2,210ポイント)は、トリノの初出場を目指しています。

今後数週間で多くのポイントが争われ、ランキングの変動が予想されます。3位のジョコビッチから8位のシェルトンまでの差はわずか1,170ポイントです。一方、2位のシナーと3位ジョコビッチの差は2,620ポイントで、その差は2倍以上となっています。

7位のテーラー・フリッツはウィンブルドン準決勝進出で14位から7位へ急浮上し、出場権獲得圏内に入りました。フリッツは22年と24年に Nitto ATP ファイナルズに出場し、昨年は決勝進出を果たしています。

これから開催されるトロント、シンシナティでのATPマスターズ1000大会を含め、まだ多くのポイントが動く可能性があり、順位の変動は十分に起こり得ます。現在14位のアンドレイ・ルブレフ(1,720ポイント)と8位のシェルトンとの差は、わずか490ポイントです。