地元期待のシナーがルーネを下し、グループ首位に

ヤニク・シナーがトリノの Nitto ATPファイナルズのラウンドロビンの対戦で、グリーングループの首位に立ちました。
地元イタリア出身のシナーは、木曜日にホルガ・ルーネを6-2、5-7、6-4で下し、ラウンドロビンでの戦いを全勝で終えました。また、同グループでは6度の優勝を誇る世界1位のノバク・ジョコビッチも準決勝進出を決めました。
今週、パラ・アルピツアーでステファノス・チチパス、ジョコビッチを下しているシナー。ルーネとの対戦では4本のブレークポイントのうち2本をものにし、2時間33分の試合を制しました。
「ノバクに勝った後、いったん気持ちをリセットをするのは、私にとって本当に重要なことでした。ルーネには勝ったことがなかったので、自分のすべてを出し切ろうと思っていました。立ち上がりはとても良かったです。第2セットでは彼の方がサーブも動きも良いと感じました。第3セットも彼のペースになりかけていましたが、4-3でブレークポイントをしのぐことができました。今日はジェットコースターのような試合でした。準決勝に進出できて本当にうれしいですし、幸せです」とシナーは振り返りました。
立ち上がりから流れに乗っていたシナーですが、第2セットの中盤、背中に何か違和感があったのか、動きが悪くなったように見えました。しかし、スタンドの大声援に後押しされたシナーは第3セットを取り返し、Lexus ATP Head2Head で3度目となったルーネとの対戦で、初めて白星を挙げました。
22歳のシナーは、この勝利で今季の戦績を60勝14敗とし、オープン化以降、イタリア人選手としては最多記録となる60勝を達成しました。また、54年の歴史を持つ Nitto ATPファイナルズで、シングルス準決勝に進出した初めてのイタリア人選手となりました。今シーズン、モンペリエ、北京、トロント、ウィーンの4大会で優勝しているシナーは、自身初の1シーズンでツアー5大会優勝の記録まで、あと2試合に迫っています。
「ここイタリア、トリノという特別な場所、特別な大会でプレーできることは、とても大きな意味があります。少なくともあと2試合は出場できるチャンスがあるので、とてもうれしいです。今年をいい形で終えられるといいですね。いい方向に進んでいると思います。これから何が起こるか様子を見てみましょう」とシナーは話しています。