多くのATPツアー・スターがそうであるように、ヤニック・シナーの試合前のルーティンは綿密に計画されています。世界No.4の彼は、コートに立ち、世界最高の選手たちと対戦するために、肉体的、精神的、戦術的に最高のコンディションで臨めるよう、トップレベルのプロフェッショナル・チームを雇っています。

 

しかし、木曜日の夕方、ホルガー・ルーネとのNitto ATPファイナルズでの対戦を前に、ホームの人気プレーヤーに最後の言葉をかけたのは、彼のコーチであるシモーネ・バニョッツィでもダレン・ケーヒルでもなく、Nittoが提供するマスコット・キッズ・プログラムの一環として、シナーに付き添っていた7歳のマッテオ・テスタイ君で、試合前の最後の盛り上げ役となってくれました。

 

「マッテオは、『行こう、行こう、ヤニック。僕らはみんな、君を応援しているよ』って言ったんですが、面白い子供でした。面白い瞬間でしたね。」 と、シナーは語りました。

 

「本当に嬉しかったですね。選手と一緒にだけでなく、コートを内側から見たり、いろいろなことができるのは本当にいいことだと思います。」

 

シナーはルーネを3セットの末に破り、トリノの大観衆を沸かせました。22歳のシナーは、今週、母国イタリアで開催される名誉あるシーズン・フィナーレに出場できることをとても喜んでおり、そして、若いファンと一緒にコートに立てることが、Nitto ATPファイナルズをユニークなものにしている一面であることも認めています。

 

2017年にNittoが始めたマスコット・プログラムについて、シナーは「選手にとって特別なものになると思います」と語りました。「一人で歩くことは一年に何度もあります。けれども、ここでは、マスコットと一緒に歩けるので、それは一人で歩くのとは少し違いますね。」

 

今年のNitto ATPファイナルズに登場するマスコットは、トリノを拠点にがんと闘う子どもたちとその家族、医師、看護師、ボランティアを支援するボランティア団体「Casa UGI」のメンバーです。参加するのは、病気と闘っている子供たちか、闘病中の家族がいる子供たちです。

 

同団体の理事長であるエンリコ・ピラ博士は、カーサUGIがこのプログラムに参加できて喜んでいます。このプログラムでは、今年のシーズン・フィナーレの各試合で、シングルスの選手と共に、子どもたちが1人ずつ同伴してコートに登場します。

 

「Nitto ATPファイナルズのようなイベントに積極的に参加することは、子供たちにとっても、「Casa UGI」の組織全体にとっても、喜びであり、大きな誇りです。「世界最高の選手たちと一緒にコートに入り、マスコットという他では得られない役割を経験することで、子どもたちは強さと前向きなエネルギーを得ることができます。

 

「この特別な機会に私たちに友情とサポートを示してくれた日東電工とこのビッグファミリーに感謝します。」