五輪メダリスト 五十嵐カノア、Nitto ATPファイナルズを満喫「毎日メモを取りながら帰宅しました」
28歳の五十嵐カノアは、東京オリンピックでサーフィンの銀メダルを獲得し、スポーツの最高レベルで戦うとはどういうことかを知っています。そんな彼でも、Nitto ATPファイナルズで目にしたトップレベルのプレーには強い感銘を受けたといいます。
「テニスは常に、世界で最もフィジカル的にもメンタル的にもハードなスポーツだと思っています」と五十嵐は ATPTour.com に話しました。「アスリートとして、テニスプレーヤーからたくさんのインスピレーションを受けていますし、多くのアイデアももらっています。先週パリで初めて大会を観戦して、今週はトリノにいる。私の “テニス脳” にとっては、まさにクレイジーな数週間でしたね」
現在リスボンを拠点に活動する五十嵐は、すっかりテニスの大ファンになりました。ATPのコンテンツクリエイターとしてロレックス・パリ・マスターズとNitto ATPファイナルズを訪れ、世界最高峰のプレーヤーたちと交流する機会を得たのです。
「信じられない体験です。こうして選手たちと関係を築いたり、深い話を交わしたりすることで、それぞれの競技での共通点の多さに驚かされました」と五十嵐。「最終的に、私たちは誰もが“自分の競技で世界一を目指す”という同じ目標を持っているんです。サッカーでも、バスケットボールでも、テニスでも、私のサーフィンでも。アプローチは違っても、ゴールは同じなんです」
五十嵐は、競技に向けた準備やトレーニングについて、選手同士で意見を交わすことを楽しんでいるといいます。
「毎日家に帰って、選手たちから学んだことをノートに書き留めていました。彼らが『こんなトレーニングをしたことある?』『こういう呼吸法を試したことある?』『自分の競技をこういう見方で考えたことある?』と話してくれて、本当に刺激を受けました」と彼は語りました。「いろんな視点やアプローチを知ることで、アスリートとしても、自分の競技者としても成長できたと思います。この数週間で得た経験は、これから迎える新しいシーズンに確実に生かしていくつもりです」
印象に残った会話のひとつは、フェリックス・オジェアリアシムとのものだったそうです。シーズン最終週にトリノ出場を決めたオジェアリアシムと、呼吸法やプレッシャーへの向き合い方について語り合ったといいます。
「テニスは、ポイントごとに気持ちを切り替えるスポーツです。勝っても負けても、次のポイントのためにリセットしなければならない。それはサーフィンも同じです。波に乗ったあと、次の波に向かう前に心身をリセットする必要があるんです」と五十嵐は話しました。「私たちは呼吸法について話し合い、それぞれがどうやってプレッシャーに対処しているのか、テクニックを共有しました。
お互いの考えを引き出し合うような、とても良い会話でした。彼はとても哲学的なタイプで、私もそうです。特に私の競技のようなスポーツでは、それがとても大切なんです。本当にクールな時間でしたね」
ATP と TikTok は、今週開催されたNitto ATPファイナルズで、世界的なクリエイターへの取り組み、「Tennis Creator Network」を始動。「Tennis Creator Network」のメンバーのひとり五十嵐は、トリノではインディアンウェルズの代表として活動しました。この画期的な取り組みの詳細は こちら で紹介されています。