フィルス、セルンドロ、西岡もタイトルを獲得

7月のツアーでは、カルロス・アルカラスのウィンブルドン2連覇とマテオ・ベレッティーニの2大会連続優勝が注目を集めました。

昨年のウィンブルドン決勝戦の再現となった注目の一戦で、アルカラスがストレートでノバク・ジョコビッチを破り、ウィンブルドンの王座を守りました。 一方、けがに悩まされ、ここ12か月間は調子を上げられずにいたベレッティーニは、クレーコートで調子を取り戻し、グシュタードとキッツビュールで2週連続優勝を果たしました。

また、マルコス・ギロンとヌノ・ボルジェスは、ともにATPツアーの初タイトルを獲得しました。

ウィンブルドン、ロンドン – カルロス・アルカラス
スペインのアルカラスは、全仏オープンの栄冠に続き、2年連続2度目のウィンブルドン優勝を果たしました。昨年の再現となった決勝戦では、6-2、6-2、7-6(4)、2時間27分の激闘の末にジョコビッチを破り、ウィンブルドンの王座を死守しました。ジョコビッチは、アルカラスの5-4、40-0からの3つのチャンピオンシップポイントをしのぎ、アルカラスのサービスをブレークし、タイブレークに持ち込みました。しかし、21歳のアルカラスはタイブレークで落ち着きを取り戻し、オールイングランド・クラブで再び栄冠を掲げました。この勝利により、アルカラスは、オープン化以降、ロッド・レーバー、ビヨン・ボルグ、ラファエル・ナダル、ロジャー・フェデラー、ジョコビッチといった名選手たちに続く、全仏オープンとウィンブルドンを同じ年に制した6人目の選手となりました。

ハンブルク・オープン、ハンブルク - アルトゥール・フィルス
20歳、フランスのフィルスが、ハンブルク・オープンで地元ドイツのアレクサンダー・ズベレフを6-3、3-6、7-6(1)で破り、初のATP500大会のタイトルを手にしました。#NextGenATP のフィルスは、PIF ATPランキングで自己最高の20位に浮上、初のトップ20入りを果たしました。

Infosys ホール・オブ・フェイム・オープン、ニューポート - マルコス・ギロン
30歳のギロンが、地元でATPツアー初タイトルを獲得しました。アメリカ勢同士の対戦となった決勝戦では、#NextGenATP のアレックス・ミケルセンを6-7(4)、6-3、7-5で退け、大会を制しました。トロフィーを手にしたギロンは「本当に特別なことです。私にとって、これは長年の努力、献身、そして家族や友人、コーチのサポートの賜物です。彼らなしでは、私はここまで来られませんでした」とコメントしました。

EFG スイス・オープン、グシュタード – マテオ・ベレッティーニ
イタリアのベレッティーニが、グシュタードでフランスのカンタン・アリスを6-3、6-1で下し、通算9度目のATPツアータイトルを獲得しました。第6シードのベレッティーニは、フェリックス・オジェアリアシム、ステファノス・チチパスらを下し、今大会で1セットも落とさずに優勝を手にしました。「信じられない気持ちです。6年前にここで初めてタイトルを獲得したのが昨日のことのように感じられます。プレーをし続けて、楽しむことができるのが嬉しいです。今週は6年前のエネルギーを取り戻したように思います」とベレッティーニはコメントしました。

ノルデア・オープン、バスタッド - ヌノ・ボルジェス
ポルトガルのボルジェスが、バスタッドのクレーコートで6-3、6-2でラファエル・ナダルを破り、栄冠に輝きました。第7シードで大会に臨んだボルジェスは、今大会で1セットも落とさずにATPツアー初タイトルを獲得しました。「何と言ったらいいのかわかりません。この瞬間をずっと待ち望んでいました。信じられないです。テニスでは、予想外のことが起こることもあるのです」と、ボルジェスは試合後のインタビューで勝利を振り返りました。

クロアチア・オープン、ウマグ – フランシスコ・セルンドロ
ウマグでは、第4シードのセルンドロが、ロレンツォ・ムゼッティを2-6、6-4、7-6(5)で下し、3度目のATPツアータイトルを手にしました。アルゼンチンのセルンドロは、第3セットで4-5とされながらも、重要な場面で精神力を発揮、タイブレークでは1ー3から逆転でムゼッティに勝利しました。「どうやって挽回したのか覚えていません。最後のポイントまで戦い、幸運にも試合に勝つことができました。本当に厳しい戦いだったので、とても誇りに思います」と、セルンドロは試合後のインタビューでコメントしました。

ジェネラリ・オープン、キッツビュール - マテオ・ベレッティーニ
ジェネラリ・オープンで、イタリアのベレッティーニがユーゴ・ガストンを7-5、6-3で下し、2大会連続で優勝、試合での連勝記録を10に伸ばしました。 この数週間、勢いに乗っているベレッティーニは、1時間21分でガストンを圧倒し、通算10度目のATPタイトルを獲得しました。強力なサーブは健在で、ファーストサーブでは80パーセントのポイントを獲得し、8本のエースを決めました。ベレッティーニは、この今シーズン3度目のタイトル獲得により、3月上旬に154位まで落としていた世界ランキングを40位まで上げました。

アトランタ・オープン、ジョージア州アトランタ - 西岡良仁
アトランタ・オープンで、日本の西岡良仁がジョーダン・トンプソンを4-6、7-6(2)、6-2で破り、通算3度目のATPツアータイトルを獲得しました。決勝戦では5時間以上にわたる雨による中断があったにもかかわらず、西岡は集中力を維持し、第4シードのトンプソンを破り、栄冠に輝きました。西岡は、地元アメリカのフランシス・ティアフォーを破るなど好調で、Infosys ATP スタッツによると、トンプソンとの決勝では11回のブレークポイントのうち10回を阻止していました。西岡はこの勝利でトンプソンとの対戦成績を5勝0敗としています。