ジョコビッチ、7度目の Nitto ATPファイナルズ制覇まであと1勝

土曜日の Nitto ATPファイナルズの準決勝で、世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチは、世界2位のカルロス・アルカラスを6-3、6-2で下し、決勝進出を決めました。

88分間の戦いとなったトリノの準決勝で、終始安定したプレーを見せたジョコビッチ。4度目となったアルカラスとの対戦で3勝目を挙げました。立ち上がりから一気に攻撃をしかけ続けたジョコビッチは、アルカラスに反撃のチャンスを与えず、第1セット、第2セットともにアルカラスのサービスゲームをブレークすることに成功、ストレートで勝利をつかみました。ジョコビッチは決勝戦で地元イタリア出身のヤニク・シナーと対戦します。

「これまでの3試合はコートにいる時間が長かったので今夜はどうなるかわかりませんでした。ラウンドロビンの第2戦、第3戦はプレーにキレがなかったと感じていましたが、今夜は最初から良いフィーリングでプレーができました」とジョコビッチ。

「最初のポイントから激しい戦いになることはわかっていたので、私はプレーでも気持ちの面でも良いかたちで試合に入れるようにしました。カルロスは第1ゲームで15-40と、すぐにブレークポイントを握りました。それがカルロスなんです。彼はこのような試合ではいつも最高のプレーをします。立ち上がりから質の高い積極的なテニスをしてくるので、嵐のような試合展開になるんです。私はそれを乗り切りました」。

今シーズンの両選手の対戦を振り返ると、ウィンブルドンの決勝ではアルカラスが5セットの末、勝利をつかみ、シンシナティではジョコビッチがチャンピオンシップポイントをしのいで優勝しました。今夜の対決は、このようなドラマチックな展開ではありませんでしたが、ジョコビッチが要所要所で冷静にチャンスを活かし、両者にとって初めてのインドアでの対戦で勝利を収めました。

アルカラスは10本のエースを含むビッグサーブを何本も放ちましたが、サーブのコントロールに終始苦しんでいました。アルカラスはファーストサーブからのポイントで62%(29/47)しかポイントを取れませんでした。この数字はジョコビッチのリターンがいかに冴えていたかを示しています。

この勝利で、36歳のジョコビッチは最終戦史上最多となる7度の優勝まであと1試合に迫りました。ジョコビッチはトリノでのグループラウンドでの戦績を2勝1敗としましたが、その唯一の黒星は次の対戦相手となるシナーに対してでした。Nitto ATPファイナルズのレジェンドと、地元イタリアの強豪の激突は、トリノの1週間を締めくくるのにふさわしい一戦になりそうです。

「シナーは素晴らしいプレーをしています。おそらくこれまでのキャリアで最高のテニスだと言えるでしょう。この舞台でトップ10の選手たちと戦っています。私たちのグループステージでの対戦は3セットにおよび、ファイナルセットは彼が7-6で取りました。非常に接戦でした。あのときの雰囲気は本当に信じられないくらい熱狂的でした。次の対戦では、そのときよりもさらに大きな声援のなかで戦うことになるでしょう」とジョコビッチは話しています。

「次は決勝戦です。私はこのような状況を何度も経験しています。今の自分のフィーリングやプレーにはとても満足しています。明日は自分の最高のプレーを見せたいですね」。